過去の自分と比べて、今の自分は成長していると感じられるか? | それゆけ西表島

過去の自分と比べて、今の自分は成長していると感じられるか?

ソフトウェア開発業界は、日々進歩している。言葉だけが先行したり、表面上形が変わったが中身は同じ、という技術もあるが、少なくとも一部の技術は確実に根付くし、皆が知識を得ることで求められる技術そのものが高度になっていく。

世の中の進歩について行けなくなった時、技術者としての使命を終えてしまうのである。ついて行けるかどうかの指標として、過去の自分と比べて今の自分が成長したかどうかで判断できるのではないだろうか。

半年前、1年前では出来なかったことが出来るようになっている。また、以前は知らなかったことを知っている、すでに使っている知識を身に付けることができただろうか?

過去に失敗していたら、きっと今は成長しているだろう。失敗は成長の糧である。1年間失敗せずに無難に過ごしていたら、今はもしかすると全く成長していないかもしれない。

3X歳定年説とよく言われるが、1つに30過ぎるとだいたい既存の技術について失敗しなくなるため、無難に過ごしてしまい、成長しないために気づくと最新の技術についていけなくなる、というのがあるような気がする。

コツを掴んで、似たようなプロジェクトばかり請け負っていると、失敗しなくなり、失敗しないから皆その人に頼むようになり、だんだん技術的に先細りになっても、仕事のあるうちはそればっかり請け負って・・という悪循環で技術的についていけなくなってしまうのかもしれない。

そうはいっても、年齢を重ねるとおいそれとプロジェクトを失敗させるわけにもいかない。責任あるポジションになると、リスク回避能力が身につくせいで、既存のこなれた技術ばかり適用してしまいがちである。

ポストイットでお馴染みの3Mには、執務時間の15%を自分の好きな研究に使ってもよいとする「15%ルール」という不文律があるらしいが、ある程度以上経験を積んだ人は、それなりの時間と予算を確保して、自前プロジェクトを組んででも、新しい技術に挑戦し、失敗を重ねる必要がある。

去年と今を比べて、新しいことを何にもやっていないとすると、そろそろプログラマとしては駄目かな、と危機意識をもたないといけない。一生プログラマであり続けたいなら、工夫しながら新しいことに挑戦していく気構えがいるだろう。