弛緩と集中 | それゆけ西表島

弛緩と集中




著者: 山本 真司
タイトル: 30歳からの成長戦略 「ほんとうの仕事術」を学ぼうより

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ある先輩が語ってくれたことがある。その先輩は二十代に弛緩→集中の習慣をつけたという。その先輩は大学卒業後、外資系の大手銀行に就職した。その銀行では、夏休みは三週間と決められていた。日本人の先輩は、そんな非常識な長さの夏休みは取れないと上司に申し出たらしい。その上司(外人)が答えた。「我が社では休みを三週間取らないと首である」と。先輩は驚いて聞いた。「なぜですか?」と。その答えがふるっている。「休みの最初の一週間は疲れを取るだけで終わる。二週間目に英気が養われる。三週間目に仕事をしたくなる。そこまで休んではじめて、凄まじい集中力で仕事できるようになるもんだ。」と。
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情報産業は8時間毎日こつこつ働けばいいというものではない、と頭でわかっていたが、こうストレートに表現する上司には当然ながら出会ったことがない。

集中力が大事だ大事だ大事だと、念仏のように皆語っているが、逆に弛緩(休息)について語る人はほとんど見かけない。なぜだろうか。弛緩=さぼりという認識がまだまだ根強いからだろうか。

脳を酷使するということについて、経験がないということなのかもしれない。改善しないといけないのはまず労働基準法だろうと思うが。

(参考)
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労働基準法 第4章 第34条
使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少くとも45分、8時間を超える場合においては少くとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

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本当にソフトウェアに対して責任を持たせるのであれば、昼寝しようが何しようがどうでもいいように思うが、契約社員や派遣社員は時間による契約がほとんどであり、正社員もそれに引きずられてしまうのである。

いい加減に、時間による契約はやめるべきだと思うのだが、わかりやすい指標がないという理由からかなくなる気配すら感じない。弛緩ということを考慮すると、とても時間契約なんてできそうにない。

効率を上げるという目標を掲げるのであれば、集中させるための弛緩についても気を配るべきであろう。今年のキーワードは、弛緩と集中でどうだろうか。まずは昼寝からである。昼ご飯食べた後は眠いので、寝るところから開始しよう。